ドライブレターがWindowsなどで採用されている理由

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多くの人がよく使っているWindowsでは、往々にしてCドライブやDドライブといったように、ハードディスクやUSBメモリー、CD/DVD/Blu-rayなどのディスクドライブのルートを指すものとして扱われている。一方、macOSやGNU/Linuxシステムなどを含めたUNIX系のシステムでは、そうなっておらず、ルートディレクトリーのどこかにデバイス類が登録されている形になっている。ここでは、その理由などについて述べてみたい。

実は最初に導入したのはWindowsでもMS-DOSではなかった

さて、現在ではWindowsにおいて使われているドライブレターだが、実はこれを最初に導入したのはWindowsでもなく、80年代から90年代初めにかけてマイクロソフトが出していたMS-DOSでもなかった。

ドライブレターが初めて採用されたのは、デジタルリサーチ社が1970年代に販売した8bitコンピューター向けOSである「CP/M」だった。

その後、シアトル・コンピュータ・プロダクツ(SCP)社がCP/Mの仕様を一部模倣する形で「86-DOS」を開発、それをマイクロソフト社がライセンスを受けた上で、IBM PC向けに改造して、「PC DOS」及び「MS-DOS」として販売されるようになったという経緯がある。

Windowsでドライブレターが導入されるに至った経緯

この経緯について言えば、比較的容易に説明しやすいだろう。なお、ここでは初期のWindows、Windows 9x系とWindows NT系を分けて説明したい。

初期のWindows

初期のWindowsでは、実質的にはMS-DOS上で動作するGUIシステムという位置付けだったに過ぎない。

これは、現在のGNU/Linuxシステムで言えば、GNU/Linuxシステムのシェルを含めたベース部分がMS-DOS、X Window SystemというGUIのシステムとGNOMEやKDE、xfceやLMDEなどのデスクトップ環境がWindowsという位置付けがそれに比較的近い。

したがって、ベースとしてMS-DOSが動いているため、必然的にドライブレターが採用されたと言えるだろう。

Windows 9x系

現在のWindowsで使われているNT系以前に使われていたWindows 9x系については、マーケティング上、単体のOSとして扱われているが、こちらも実質的には初期のWindowsと同じく実質的にはMS-DOSがベースとして動いていて、GUIシステムとしてWindowsが動いているという構造のままであった。こちらもMS-DOSに由来するシステムとの互換性の観点からドライブレターが採用されている。

Windows NT系

Windows NT系は上記の初期のWindows及び9x系とは違い、MS-DOSを引き継いだOSではない。では、なぜドライブレターが採用されているのだろうか?

これは、Windows NT系のベースとなった「OS/2」の影響が考えられる。初期のOS/2が開発された1987年当時は、マイクロソフト社とIBM社の共同開発だったが、のちに対立に伴いOS/2の開発から手を引き、Windowsの開発に注力する。

OS/2はMS-DOS及びPS DOSの後継のOSという位置付けであり、その影響及びMS-DOSとの互換性も確保するという点もあってドライブレターが採用されたことが考えられる。

その後、Windows NT系はベースとしてはOS/2由来という関係から、現在でもドライブレターが使われているものと考えられる。

最後に

Windowsを使っていると、CドライブやDドライブといったように、ドライブレターが往往にして使われているが、その歴史的経緯を調べてみると、今に始まったことではなく、それは40年くらい前から始まっていたということを考えると、なかなか興味深いものがある。

是非とも気になったものがあった時、調べてみてはいかがだろうか?

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