Windows 10への移行は進むのか

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マイクロソフトは7月29日にWindows 10をリリース、Windows 7および8.1を利用しているユーザーを対象に1年間に限って無償アップグレードサービスを展開するということでWindows 10への移行にかなり力を入れていることが窺えるが、マイクロソフトの思惑はうまくいくのだろうか。

現状のOSシェア(2015年7月時点)

Desktop Operating System Market Share (July 2015)によれば、2015年7月時点のデスクトップOSシェア ((Windows以外のOSも含めたシェア)) はWindows 7が60.75%、8.1が13.09%、XPが11.74%、8が2.77%、Vistaが1.84%だった。

無償アップグレードサービスの対象はあくまで一般ユーザーのみ

いくら全体のおよそ3/4がWindows 7以降のユーザーだからといっても、その全てが無償アップグレードの対象になるわけではない。

無償アップグレードの対象になるのは一般消費者や中小企業などの、Home系あるいはPro系のエディションに限られる。Enterprise系についてはソフトウェアアシュアランスの契約期間内である必要があるという ((とはいえ通常はエンタープライズ環境ではソフトウェアアシュアランス契約を問題なく結んでいれば、その特典でアップグレード可能ではあるが)) 。

互換性への懸念

Windows 10の場合、Windows 8.x以上にレガシーな機能が削除されたり、オプション扱いになったりする傾向があり、Windows 7あるいはXPで使えた機能が使えなくなるという懸念もある。

一般ユーザーであればアップデートや代替ソフトに乗り換えるなどの対処を取りやすいが、企業では専用ツールを使っている場合の際の移行でコスト面などで問題が発生する傾向が強い。

この1年間でシェアを伸ばせるか

Windows 7ではすでにメインストリームサポートフェーズが終了し、セキュリティ関連のアップデートしか提供されないとはいえ、2020年1月までサポートされること、Windows 8.xでは2018年1月まではメインストリームサポートが残るため、無償アップグレードサービス期間のうちにどれだけWindows 10に移行できるかがかかってくる。

無償アップグレードサービス期間後はアップグレードに費用がかかるようになるため、PCの買い換えを除けばWindows 10への移行の敷居が上がるのは避けられないからと考える。

最後に

Windows 10は登場してまだ日が経っておらず、先行きは不透明だが、マイクロソフトの精力的な宣伝、商業的失敗に終わった8.xの反省点が完全ではないにせよかなり反映されていることを考えると、商業的には少なくとも8.xよりは成功する可能性は高いと考えている。

Windows 10の今後の先行きが楽しみである。

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