『Spy vs Spy』レビュー

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今回は2012年にiOS向けに、2014年にAndroid向けにリリースされた『Spy vs Spy』(iOS版/Android版)のレビューを行いたい。これはもともとはアメリカのファーストスターソフトウェアがAtari 8ビットコンピューターシリーズ、Commodore 64、Apple IIなど向けに開発したゲームで、MADで掲載されていた同風刺漫画を原作とするゲームである。日本ではファミコン版が有名だろう。これはCommodore 64の移植版及びリメイク版に当たる。

ゲームの内容

このゲームは白スパイまたは黒スパイになって、相手を妨害しながら必要なアイテムを集めて制限時間内に出口に向かうというものである。

このゲームでは出口に行くには設計図、パスポート、お金、鍵の全てが必要 ((揃えていない状態で出ようとした場合、セキュリティーの人に弾き飛ばされる)) だが、そのままでは一つしか持てない。しかしながら、これらはカバンを持っていればひとつにまとめることができる。

なお、相手もアイテムを集めるので、いかにして妨害するかが重要になる。主な罠は以下の通りである。

  • 爆弾 – タンスや机、額縁などに設置する。仕掛けたものに仕掛けた途端、爆発して即死する。赤い消化道具入れにあるバケツで回避可能。
  • バネ – タンスや机、額縁などに設置する。 仕掛けたものに仕掛けた途端、弾き飛ばされて即死する。白い工具箱にあるペンチで回避可能。
  • 緑のバケツ – 扉に仕掛ける。仕掛けた扉を開けた時に硫酸と思われる液体をかぶり、なぜか感電して即死する。コートラックにある傘を使うことで回避可能。
  • ワイヤー付き銃 – ファミコンにはなかった罠。家具経由でドアに設置する。仕掛けられたドアを開けた時に銃で撃たれて即死する。赤い救急箱にあるハサミで解除可能。
  • 時限爆弾 – 部屋に仕掛ける。ファミコン版とは違い、設置後10秒経過したら自動で爆発、仕掛けた部屋にいたスパイが爆死する ((ファミコンでは仕掛けられた部屋に入った後2秒で爆発)) 。

また、相手スパイのいる部屋に入ったら、戦うことができる。HPを0にすることで殺すことも可能。

なお、スパイが死んだ場合、制限時間が30秒減り、一定時間操作不能になるというペナルティーが課せられる。

このゲームではiOS/Androidならではのモダンなグラフィック/サウンドのほか、Commodore 64版のグラフィック/サウンドを再現した2種類のモードが楽しめる。

感想

このゲームはファミコンでもやったことがあるが、ゲームとしてはファミコン版とは違いがあり、どうやらCommodore 64版のルールを採用しているようである。

操作面ではタッチパネルということもあって便利な面もあるが、移動や家具の操作などについては操作性は良いとは言えない。自分の意図せぬ方向に動いてしまったり、誤操作もあるからである。

また、日本語UIが皆無であるので、それも少々厳しいところか。

上記の不満点を除けば、いかにして相手を罠にはめながらクリアするかの戦略性のあるゲームと言える。

最後に

今回は比較的古いアプリで、なおかつレトロゲームをレビューしたが、案外新鮮な感じで遊べるものだった。操作性は良いとは言えず、ファミコン版とはルールが違うところがあるので違和感があるかもしれない他、日本語での説明がないため敷居の高い部分はあるが、ゲームとしては十分すぎるほど楽しめるだろう。

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