今日でも往々にプログラムを書くときに1行は80文字以内にすべきかどうかが論争になっているが、個人的には今日のプログラムを書くにあたっては、基本的には1行は80文字以内になるようにする必要はないと考えている。というのも、1行は80文字以内という制約があった時代から状況が変わって、それほど意識する必要がなくなったからだ。
そもそも1行は80文字以内ということがとりあげられるようになったのは、昔のコンピューターの環境、及びプログラムなどにおける制約があったからである。昔の環境においてパンチカードが使われていたときに、80桁の情報が記録できるものが普及し、FORTRANやCOBOLなどのプログラムを記述するときなどにも多大な影響を及ぼしたからと考えられる。
また、古いパソコンや端末などでは、1画面に表示できる情報が限られており、例えば80桁25行の文字情報しか表示できないといった制約のあるものが多かった。
今日ではコンピューターの性能が飛躍的に向上し、なおかつより直感的に扱えるようになったため、プログラムを書くときは(言語仕様として桁数制限が課せられていない限り)80桁を意識する必要はなくなっている。C言語やJavaといった言語ではそもそも行あたりの桁数制限は基本的にないことから、1行は80文字におさえる必要性がないといえる ((ただし、viをはじめとしたCUI環境でソースコードを編集する場合を考えると、80桁はともかくとしても一定の長さにおさえるべきではある。これは1行が長すぎると編集の際に支障をきたす可能性があるからである)) 。処理が入れ子になる可能性を考えると、80桁を意識しすぎるとかえって弊害が出る可能性もある。
これから開発をするのであれば、1行は80桁ということはあまり意識せずに、いかに読みやすいか、あるいは修正しやすいかを考えて開発に励んでいきたいところである。
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