最近、自分で使っているメールアドレスの一部にしつこくやってくるスパムにほとほとうんざりしており、しかもあの手この手でドメインを変えてきている有様で、かなり難儀している状態である。特にドメイン単位での受信拒否を見越して、次々と捨てドメインを取得した上でスパムをばら撒くという対策側は本当に面倒な状態になっている。そこで、ドメインのレジストラはすべからくドメイン取得時になんらかの審査を設けるべきではないのかと考えるに至った。
なぜ捨てドメインが使われるのか
個人的に、なぜこのような捨てドメインなどによるスパムが蔓延するのか自分なりに原因を導き出してみた。
- 近年では、非常に安価にドメインを取得できる場合がある(レジストラにもよるが、500円〜1000円前後で取得できるものも少なくない)
- 事実上匿名でも取得できるレジストラが少なくない(特にコンビニ決済などでは、本人確認をしなくても架空の氏名・住所などでドメイン取得が可能になる場合が多い)
- ドメインを変えることによって、ドメイン単位での受信拒否を回避できる
などといった、スパマーにとっては有利な状態になっているといえる。まっとうなユーザーにとっても利点ではあることには変わりはないのだが、それ以上にスパマーが悪用しているという状態になっている。
捨てドメインが使われることによる悪影響
スパマーによって、次々と捨てドメインが取得されまくることで、まっとうなユーザーにとって以下の悪影響が想定される
- 取得したいドメインが取得できなくなる可能性が有る(ドメインの枯渇)
- せっかく取得したドメインが過去にスパマーに使われていて、ブラックリストに載っていて信頼性が極端に低いとみなされることがある
- 迷惑メールの対策が面倒、場合によっては巻き添えも・・・
とはいえ、多いのは無意味な英数字の羅列であることから、取得したいドメインが取得できなくなるということなどは考え難い。とはいえ、
対策として考えられる方法
少なくとも、ドメイン取得時点でスパマーを排除する方法として、以下のいずれか方法があると考えている。
- 支払い方法をクレジットカードあるいは請求書払いなど、所在が確認できる方法のみとする。
- ドメイン取得時に身分証明書などの提示を求めるようにする。
- これらより、ブラックリストに載っていればドメイン取得を認めないという対応をとる。
- 海外サーバーへはドメインを関連付けないなど
個人情報保護や運用面、各種法的側面やインターネットの自由との兼ね合いなどの問題、また、一部の悪質なレジストラを中心にスパマーから得られた収益源が失われることによって、ドメイン取得・更新料金が引き上げられる、あるいは経営難による破綻などといった真っ当なドメイン所有者にとって面倒なことや不利益などが出るなどが考えられるも、スパマー対策という面ではある程度の効果は得られることは考えられる。少なくともまっとうな利用者が安心してインターネットを使えるようにするには、ドメインレジストラとしては不正なことを行っているスパマーなどに対しては毅然たる対応をとってほしいところである。
もっとも、スパムをはじめとしたインターネットの問題は日本に限られたことではないため、対策は極めて困難だが、こういった面でも改善されることを願うばかりである。
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