2024年6月に交付された道路交通法施行規則改正により、2025年4月から指定自動車教習所における普通自動車免許の技能実習においては全てAT車で行うことが基本となるように変更となる。これに伴い、指定自動車の普通自動車の教習カリキュラムの変更が行われる見通しにある。
2025年1月時点での現行制度においては、AT限定の普通自動車免許を取得するにはAT車のみ、限定無しの普通自動車免許を取得するには基本MT車を用いて、一部のカリキュラムのみAT車で受ける形式になっている。
これが、2025年4月以降は、全ての教習をAT車で行うことが基本となり、MT車特有のシフトチェンジ・クラッチ操作にかかわる項目のみMT車で操作することになることが見込まれている。このことは、基本的には現行制度のAT限定免許取得後、限定解除を行う流れに近いものになることが想定されているといえる。
今日の日本においては、普通自動車のほとんど全てがAT車に統一されており、2022年時点の若年層の免許取得においても、男性の過半数、女性のほとんどがAT限定免許を取得あるいは取得予定となっており、普通自動車においてはATが主体となっていることがうかがえる。1
- 『20歳の運転免許保有率は61% – オートマ限定・マニュアルの割合は?』–マイナビニュース ↩︎
これは、今日の自動車の環境を踏まえれば想定されることであり、2026年以降には準中型・中型・大型自動車にもAT限定免許が新設され、日本においてはこれまで以上にMT車の淘汰が進むことが考えられる。これによって、大型車でもAT車の普及が進み始めている現状において、現行制度ではMT車を運転できる免許が必須となる準中型以上の自動車においても、人材確保の観点での制約が緩和されることが考えられる。
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