cocos2d-x環境構築(Win/Mac両対応)

この記事は1年以上前に掲載されたものです。 情報が古い場合がありますのでお気を付け下さい。

2Dゲーム環境ではそれなりに使われているcocos2d-xであるが、これの大きな特徴は基本的に単一のソースコードで複数のプラットフォームに対応したアプリを開発できるという大きなメリットを持っている。使用する言語は基本的にはC++、あとはLuaやJavaScript向けのもの用意されているが、動作速度を考えるとC++に軍配があがる。ここでは、cocos2d-xを使ってみたいけど、どうやったら環境を構築できるのかわからない人のために、cocos2d-xをインストールする方法を指南してみたい。

なお、今回はCocos Studio 2を使わない方法での説明のため、どうしても開発者向けの内容となってしまう。デザイン関連及び知識のない人にとってはCocos Studio 2を併用した方がずっと便利なので、UIデザインを行う場合はCocosと呼ばれる開発ツールをダウンロードしてそれを使った方が良いだろう。

対象環境

ここでは、WindowsあるいはMacを想定、WindowsではVisual Studio、MacではXcodeで、なおかつAndroidは最低限コマンドラインでビルドできるようにすることを意識して想定したい。

なお、Android向けに開発する場合、EclipseまたはAndroid Studioがあったほうが望ましいので、それについてはまたの機会に説明したい。

環境構築方法

ここではWindowsとMacの場合、それぞれを想定して記述を行いたい。

(注: ここでは時折xやXなどが出てきますが、これは任意の数字を意味します。ソフトウェアのバージョンがどんどん上がっていくので、それに対応させるための配慮ですので、何卒ご了承ください)

Windowsの場合

Windowsの場合、以下のプロセスが必要になる。すでに当該ソフトがインストール済みの場合は編集する必要はない。なお、Windows 7またはWindows 8.1が必要になる点は要注意。

  1. Visual Studio 2013のインストール
  2. Java Development Kitのインストール
  3. Python 2.7系のインストール
  4. Android SDKのインストール
  5. Android NDKのインストール
  6. Apache Antをのインストール

Visual Studio 2013のインストール

個人用途であればVisual Studio 2013 Communityが使えるので、それをダウンロードする。ダウンロードが完了したらインストーラー起動して、指示に従ってインストールを行う。

Java Development Kitのインストール

Java SE Development Kit 8 Downloadsより、Java Development Kitをダウンロードする。32bit版であればjdk-8uXX-windows-i586.exeを、64bit版であればjdk-8uXX-windows-x64.exeをダウンロードする。

ダウンロードが完了したらインストーラーを起動、指示に従ってインストールを行う。

Python 2.7系のインストール

Windowsでは標準でPythonがインストールされていないので、それをインストールする。「Download Python | Python」より、Download Python 2.7.x1 を選択して、ダウンロードをして、インストーラーを起動する。インストーラーが起動したら、指示に従ってインストールを行う。なお、「Customize Python 2.7.x」の画面が表示された際には、必ず「Add python.exe to Path」を有効にすること。

Android SDKのインストール

Download Android Studio and SDK Toolsのページを開く。今回はAndroid Studioはインストールしないので、「Other Download Options」のリンクをクリック、「installer_rXX.X.X-windows.exe」を選択。ライセンスの同意が求められるのでチェックを入れた上でダウンロードボタンをクリックする。ダウンロードが完了したら起動して、インストーラーの指示に従ってインストールを行う。

なお、この時デフォルトのインストール先は以下のようになっている。

  • 32bit版: C:¥Program Files¥Android¥android-sdk
  • 64bit版: C:¥Program Files (x86)¥Android¥android-sdk

通常はこのままで構わないが、変更したい場合は、C:¥直下ではなく、「C:¥Developer¥android-sdk」などのように変更するのが望ましい。なお、インストール完了後、Cocos2d-xのセットアップで必要になる可能性があるのでメモを取っておくこと。

参考パス

デフォルトのままの場合

  • 32bit版: C:¥Program Files¥Android¥android-sdk
  • 64bit版: C:¥Program Files (x86)¥Android¥android-sdk

インストール先をC:¥Developer¥android-sdkに変更した場合

  • C:¥Developer¥android-sdk

Android NDKのインストール

NDK DownloadsよりAndroid NDKをダウンロードする。32bit版であればandroid-ndk-r10e-windows-x86.exe、64bit版であればandroid-ndk-r10e-windows-x86_64.exeをダウンロードする(r10eについては、新しいものになっていれば基本的にはそれでも問題ない)。

ダウンロードが完了したら、一旦別のディレクトリー(ここでは「C:¥Developer」と仮定する)に移動して、ダウンロードしたプログラムを起動する。基本的にはこれでAndroid NDKが自動的に展開される。

なお、cocos2d-xのセットアップの際にインストール先のパスが必要になるので、メモを取っておくこと。

参考パス(C:¥Developer以下にr10eをインストールした場合): C:¥Developer¥android-ndk-r10e

Apache Antのインストール

Apache Antダウンロードページより、.zip archiveを選択して、ダウンロードする。これも一旦別のディレクトリー(Android NDKの自動解凍プログラムを移動したところと同じところが望ましい)に移動して、展開する。

これもcocos2d-xのセットアップの際にインストール先のパスが必要になるので、メモを取っておくこと。

参考パス(C:¥Developer以下にapache-ant-1.9.5をインストールした場合): C:¥Developer¥apache-ant-1.9.5

Cocos2d-xのインストール・セットアップ

Cocos2d-xダウンロードページより、Download v3.6を選択して、ダウンロードを行う。ダウンロードが完了したら一旦アーカイブをAndroid NDKやApache Antのアーカイブを置いたディレクトリーに移動して、解凍を行う。

解凍が完了したら、コマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを入力する。(注: 「 >」はプロンプトを意味しているので、入力しない)

この際、NDK_ROOT、ANDROID_SDK_ROOT、ANT_ROOTが求められる2 。これは以下を意味している。

  • NDK_ROOT: Android NDKのインストール先
  • ANDROID_SDK_ROOT: Android SDKのインストール先
  • ANT_ROOT: Apache antの実行ファイルのある場所

そのため、それらの情報が求められたら、上記の入力を求められたら、以下を入力すれば良い

NDK_ROOT

C:¥Developer以下にAndroid NDK r10eをインストールした場合

  • C:¥Developer¥android-ndk-r10e
ANDROID_SDK_ROOT

インストールの際にインストール先を変更しなかった場合

  • 32bit版: C:¥Program Files¥Android¥android-sdk
  • 64bit版: C:¥Program Files (x86)¥Android¥android-sdk

インストールの際にインストール先を変更した場合 (例: C:¥Developer¥android-sdk)

  • C:¥Developer¥android-sdk
ANT_ROOT

C:¥Developer以下にApache ant 1.9.5をインストールした場合

  • C:¥Developer¥apache-ant-1.9.5¥bin

注意: C:¥Developer¥apache-ant-1.9.5ではない。

以上の入力が完了し、特に問題がなければコマンドプロンプトを再起動することが求められるので、一旦コマンドプロンプトを閉じて、開き直す。

そうすれば、cocos2d-xの環境構築が完了しているはずである。試しに「cocos」とコマンドを入れて「コマンドまたはファイル名が見つかりません」などといった表示がされなければ、問題ないだろう。

Macの場合

Macの場合は、以下のプロセスが必要になる。Windowsとは一部作業が違う場合があるが、それを除けば大体はWindowsの場合と大きく違うところはないはずである。なお、MacではデフォルトでPython 2.7系がインストールされているので、その工程は不要である。

  1. Xcodeのインストール
  2. Java Development Kitのインストール
  3. Android SDKのインストール
  4. Android NDKのインストール
  5. Apache Antをのインストール

なお、Macについては今回は各種ツールを以下のディレクトリにインストールすることを想定して行う(ユーザーがhogeの場合、hogeは自分のユーザー名に置き換えてほしい)。

/Users/hoge/lib/

ここでは上記のディレクトリーを「インストール先」として定義する。

Xcodeのインストール

Mac App StoreよりXcodeをインストールする。この際、Apple IDが必要になるので、もし持っていない場合はこの際に新規登録も行う。インストール完了後、一旦Xcodeを起動して、コマンドラインツールなどもインストールする。

Java Development Kitのインストール

基本的にはWindowsとやることはほぼ一緒である。Java SE Development Kit 8 Downloadsよりjdk-8uXX-macosx-x64.dmgをダウンロードして、イメージファイルを開いた後、インストーラーを起動して、指示に従ってインストールするだけである。

Android SDKのインストール

Download Android Studio and SDK Toolsのページを開く。今回はAndroid Studioはインストールしないので、「Other Download Options」のリンクをクリック、「android-sdk_rXX.X.X-macosx.zip」を選択。ライセンスの同意が求められるのでチェックを入れた上でダウンロードボタンをクリックする。

なお、Safariではデフォルトではzipファイルは自動的で展開されるようになっているので、そうなっていた場合は解凍後のフォルダーをインストール先に移動する。

そうなっていない場合は圧縮ファイルをインストール先に移動した上で解凍する。

参考パス: /Users/hoge/lib/android-sdk-macosx

Android NDKのインストール

NDK Downloadsよりandroid-ndk-r10e-darwin-x86_64.binをダウンロードする(r10eについては、新しいものになっていれば基本的にはそれでも問題ない)。

ダウンロードが完了したら、ファイルを一旦インストール先に移動して、ダウンロードしたプログラムを起動する。Windowsとは違いコマンドラインで操作しなければならないので要注意である。そのため、解凍するには以下のコマンドを入れる(「$」はプロンプトを意味するので入力しない)。

これを入れれば後は勝手にAndroid NDKが勝手に展開してくれる。

参考パス(r10eをインストールした場合): /Users/hoge/lib/android-ndk-r10e

Apache Antのインストール

Apache Antダウンロードページより、.zip archiveを選択して、ダウンロードする。解凍済みのフォルダまたは圧縮ファイルをインストール先に移動、圧縮ファイルのままであれば解凍する。

参考パス(apache-ant-1.9.5をインストールした場合): C:¥Developer¥apache-ant-1.9.5

Cocos2d-xのインストール・セットアップ

Cocos2d-xダウンロードページより、Download v3.6を選択して、ダウンロードを行う。ダウンロードが完了したら解凍済みフォルダーまたは圧縮ファイルをインストール先に移動して、圧縮ファイルであれば解凍する。

解凍が完了したら、コマンドプロンプトを起動して、以下のコマンドを入力する。(注: 「$」はプロンプトを意味しているので、入力しない)

この際、NDK_ROOT、ANDROID_SDK_ROOT、ANT_ROOTが求められる場合がある。これは以下を意味している。

  • NDK_ROOT: Android NDKのインストール先
  • ANDROID_SDK_ROOT: Android SDKのインストール先
  • ANT_ROOT: Apache antの実行ファイルのある場所

そのため、それらの情報が求められたら、上記の入力を求められたら、以下を入力すれば良い(各種ツールを/Users/hoge/libにインストールした場合)

NDK_ROOT

Android NDK r10eをインストールした場合

  • /Users/hoge/lib/android-ndk-r10e
ANDROID_SDK_ROOT
  • /Users/hoge/lib/android-sdk-macosx
ANT_ROOT

Apache ant 1.9.5をインストールした場合

  • /Users/hoge/lib/apache-ant-1.9.5/bin

注意: /Users/hoge/lib/apache-ant-1.9.5ではない。

以上の入力が完了し、特に問題がなければ以下のようなメッセージが表示される。

Please execute command: “source /Users/hoge/.profile” to make added system variables take effect

この場合は、以下のコマンドを入れるか、ターミナルを再起動する。

その後、cocosとコマンドを入れて、「-bash: cocos: command not found」と表示されなければ構築完了である。

終わりに

ここまで長い情報となってしまったが、Cocos2d-xの環境を構築するのは実のところ、コツさえわかってしまえばそれほど難しいことではない。もしcocos2d-xに興味を持って環境構築したい方は是非とも実践してもらいたい。

ただ、それでもある程度コマンドラインが扱える、あるいはPCに関して一定以上の知識がないとこなせるものではないため、そういった意味でもわからない場合はCocos(Cocos Studio0を使った方が安全なのだろう。

ウェブマスター。本ブログでITを中心にいろいろな情報や意見などを提供しています。ご用の方はコメントかコンタクトフォームにて。
  1. xは任意の数字 []
  2. すでにパスが通っている場合はスキップされる []
スポンサーリンク

フォローする