Aiming社及びFunYours Technology社より提供されている『姫神絵巻』をレビューしたい。このゲームは主に日本、中国、インドの神話などに関連する神々を題材としたいわゆる萌え擬人化のターン制バトルゲームである。イメージ的には艦隊これくしょんやブレイブソードxブレイズソウル(レビュー記事)の二番煎じあるいは三番煎じ的な存在だが、前衛・後衛の概念やこのテのゲームには珍しく男性キャラ、さらにはモンスターキャラがいるところが特徴といえる ((これらも姫神としてくくられてしまっているが)) 。
ゲームの内容
基本的には艦隊これくしょんやブレイブソードxブレイズソウルなどのゲームのように、自分のキャラ(姫神だが、前述の通り男性キャラや非擬人化キャラもいる)を育てて次々とステージを進めていくゲームである。
戦闘の際のチームはパズル&ドラゴンズと同じく必ず一人は他者の姫神と組まなければならない。このため、自チームは最大で基本的にスタメンは前衛2後衛1(他者の姫神が後衛に加わるため)、そのうち誰かが倒された時の控えとしてさらに2という構成となる。なお、ゲーム開始時に入手した姫神は必ずコストが0になるので、コストを節約したいときはおすすめである。
戦闘はターン制で、出撃命令を出せば基本的に自動で行われるが、ポーズをかけることも可能で、その際はそのターンが終わったら一時停止状態となる。
なお、ターンが変わる際に姫神の前衛・後衛を入れ替えることが可能で、それが後述するスキルにも影響する。
スキルは大きく分けてメインスキルとパッシブスキルがある。メインスキルはスキルポイントが満タンになった時に任意のタイミングでスキル発動命令をかけることで次のターンで発動するスキル、パッシブスキルは常時有効なスキルである。このスキルが前衛と後衛で異なり、中には前衛だと攻撃、後衛だと回復系のスキルを使うといった極端なものまでいるため、戦闘中は必要に応じて前衛と後衛を使い分ける必要が有る。
なお、姫神には大きく剣・弓矢・盾の属性があり、弓矢は剣に強く、盾は弓矢に強く、剣は盾に強いという三すくみの関係ができている。また、属性の他にも所属があり、「高天原」、「蓬莱」、「天竺」がある。高天原は主に神道・日本神話の神々が、蓬莱には道教・中国神話の神々が、天竺はインド神話の神々があてはまる。
なお、このタイプのゲームでは珍しく男性キャラが出てくる(それも姫神として使えるキャラとして)。ツクヨミ・スサノオ・太公望・ヴァルナなどがそれにあたる。その他、非擬人化のキャラも出てくる。
感想
序盤はゲストキャラが強力なだけあって「ヌルい」の一言に尽きる。チャプター3〜4あたりから自分の姫神を育てなければきつくなり始めるが、それでも手応えを感じるようになるのはチャプター6あたりからである。ゲーム的にはちゃんと姫神を育てて属性やスキルなどを使いこなせれば誰でもクリアできる程度のもので、運の要素がかなり絡む艦隊これくしょんと比較するとこちらはスキルや前衛・後衛などの介入できる要素が非常に多いので戦術重視といったところか。
全体的な操作性はそこそこ良好で、前回取り上げたオービットサーガ(レビュー記事)における操作ミスを招く要素も比較的少なく、なおかつターン制で一時停止が効くという点でも操作性という面では問題はない。
ただ、万全の操作性といえるわけではなく、個人的には前衛・後衛の変更の際に下のステータスパネルだけではなく、戦闘中のチビキャラをスワイプして前衛・後衛チェンジをしようとして失敗するということがよくあり、その点でもキャラの前衛・後衛チェンジの操作性の改善点として挙げたい。あとはアイテムの一括受け取りなどがないのも少々残念なところか。
ちなみにこのゲームはApp Storeでのレーティングが17+となっているだけあって、一部の姫神の服装がかなりきわどいことになっているため、そういうのが苦手な人にとっては勧められない。それを除けば無課金でもゲームの攻略方法さえわかってしまえば十分に遊べるゲームであるため、そういうのが好きな人には是非勧めてみたい。
2015/07/02追記
記事投稿後、こちらでいろいろ調べてみたが、姫神絵巻はUJJ GAMESおよびFunYoursより提供されているブラウザゲーム『幻想戦姫』から世界観及びキャラクターを引き継いで新たなゲームとして作られたスピンオフゲームのようである。ファンタジーアースゼロとメルフェリアマーチのようにせめて双方のゲームの紹介くらいはしても良いんじゃないかとは考えているが・・・。
Android版も7月1日にリリースされたほか、World2もオープンされた。World間のデータの引き継ぎはできない模様で、新規のゲームとして楽しみたいという時に利用するのか、あるいは空いているWorldをメインとして使うかなど考えなければばらなそうだ。
現時点ではサービスインからあまり期間が経っていないためか、サーバーサイドの不具合が多い模様で、メンテナンスがやたら頻繁に行われている(現在までにおよそ2〜3日に1回以上かつ臨時・緊急メンテナンスも多数)。
不具合によるメンテナンスはやむを得ないにしても、ここまで頻度が高い現状をみている限りサーバーサイドのシステムの設計あるいは実装がまずいんじゃないのかと不安視せざるを得ない。
少なくともメンテナンス頻度が週1回程度にまでおさまるまで安定することを期待するのみである。
ウェブマスター。本ブログでITを中心にいろいろな情報や意見などを提供しています。主にスマートフォン向けアプリやウェブアプリの開発を携わっています。ご用の方はコメントかコンタクトフォームにて。