Windows Vistaの延長サポート期限が2017年4月11日に終了する。これ以降は、Windows Vistaにおいてはセキュリティーの脆弱性が判明した場合も修正パッチが提供されることはなくなるため、セキュリティー上深刻な状態になる。
Windows Vistaは、XPから大きくシステム面での機能追加および変更がなされたバージョンで、Windows AeroやタブレットPCへの対応といったユーザーインターフェースの変更や、ユーザーアカウント制御といったセキュリティー面での強化などがなされた。Windows Vistaで追加された機能は、その多くはさらなる改良をなされながらWindows 7以降にも引き継がれている。
機能面・OSとしてコンセプトは後継のWindowsにも引き継がれているように一定の成果を収めているが、Windows Vista自体は商業的には失敗している。
これは、当時(2006年末〜2007年前半)のPC、特にメーカー製PCがVistaで求められるスペックに追いついていなかったことが大きい。たとえば当時登場していたPCは現在と比較すると大きく性能が劣っており、当時のCPUはシングルコアが主流で一部がデュアルコア、メインメモリーは512MB〜2GB、グラフィックボードもオンボードのものは性能的に厳しいものが多かった時代だった。
上記のハードウェア要因もあって、結果的に動作が遅いという評判が定着してしまったという状態にあるようだ。
なお、Windows 7が登場した時にはハードウェアの性能が大幅に向上、多くのPCでWindows Vistaを快適に動作できるようになったこと・XPからの乗り換え需要の要因もあって、OSの設計思想は基本的に変わっていないながらも概ね評判は良好で、今日でも依然としてWindows 10よりも利用者が多い状態が続いている。
商業的には失敗に終わったWindows Vistaは、そのコンセプト自体は一定の成果をおさめ、7以降に継承されている。
さて、延長サポート期限もまもなく切れてしまうので、Vista利用者は早急にアップグレードまたは買い換えをしたいところである。
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