Fabric Crashlyticsはスマートフォン向けアプリを中心に使われていることのあるクラッシュレポート管理ツールだが、そのセットアップは決して難しいわけではない。というのも、画面の指示に従っていれば、すぐにインストールできるからである。今回はiOS/CocoaPodsを使った場合のセットアップ方法を提示して見たい。
主なセットアップの手順としては以下の通りである。今回はすでにFabricアカウントを作成、Organizationを設定済み、Fabricアプリをインストールしている状態から書いて見たい。
Podをインストールする
まず、CocoaPodsのパッケージをインストールする。端末を起動して、Crashlyticsをインストールしたいプロジェクトのあるディレクトに移動し、pod init
を実行して、Podfileを準備する(すでにある場合はスキップ)。
その後、以下のパッケージを追加する。
pod 'Fabric'
pod 'Crashlytics'
その後、pod install
を実行することで、インストール完了である。その後は、.xcworkspaceが作成されるので、必ずそれを開くようにすること。
Fabricセットアップを行う
その後、Fabricアプリを起動、「+ New App」を選択する ((この際にログインを求められたら、ログインする)) 。その後、インストールしたいアプリのプロジェクトを選択し、必要であれば、Organizationを選択する。
その後、「Crashlytics」の「Install」ボタンを押下、ウィザードに従って、Build PhaseにFabricを実行するスクリプトを追加する。その後、ビルドした時にFabricが応答するので、その後は、言語に従って、AppDelegateに以下のコードを追加する。
Swift
import UIKit
// class AppDelegateの前に以下のコードを追加
import Fabric
import Crashlytics
@UIApplicationMain
class AppDelegate: UIResponder, UIApplicationDelegate {
func application(_ application: UIApplication, didFinishLaunchingWithOptions launchOptions: [UIApplicationLaunchOptionsKey: Any]?) -> Bool {
// 以下のコードをreturn trueの前に追加
Fabric.with([Crashlytics.self])
return true
}
// 略
}
Objective-C
#import "AppDelegate.h"
// @implementationの前に以下のコードを追加
#import <Fabric/Fabric.h>
#import <Crashlytics/Crashlytics.h>
@implementation AppDelegate
- (BOOL)application:(UIApplication *)application didFinishLaunchingWithOptions:(NSDictionary*)launchOptions {
// return trueの前に以下のコードを追加
[Fabric with: @[CrashlyticsKit]];
return true;
}
// 略
@end
最後に
今回はCrashlyticsを使えるようなセットアップ方法を書いたが、実際にはFabricアプリのウィザードに従っていればそこまで難しくはないので、必要に応じてウィザードに従うことでそこまで苦労することはないだろう。
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