日本においてExcelでよく使われる手法で、本来の表計算ソフトのあり方を逸脱するものとして悪名高いExcel方眼紙ではあるが、これはなかなか解消に行かないんじゃないのかと考えている。
Excel方眼紙 ((インターネットスラングでは「神Excel」とも)) は、スプレッドシートの横幅を高さに合わせた状態にして、それを方眼紙に見立てて、さらに罫線機能とセル結合機能を利用してワードプロセッサーやDTPの代わりに用いるという手法で、日本のビジネス文書作成でしばしば使われている習慣でもある。
これは、日本において、資料等を作成する際にしばしば罫線が使われることが多く、MS-DOS時代ではLotus 1-2-3や一太郎がよく使われていた。
その後、Windowsへの移行後、WordやExcelへ主流が移ったが、Word自体が英語圏に特化していて、自動書式設定などの機能の他、罫線機能等においても日本においては扱いづらいという問題がある。一方で、Excelにおいては日本における文書作成で求められているものがExcel 97以降で一通り揃う形になって、結果的にExcel方眼紙が横行するようになったとも考えられる。
個人的にはExcel方眼紙は、表計算ソフトの使い方から逸脱している、あるいは文書が構造化されていないという問題もそうではあるが、それよりも後のメンテナンス性が非常に悪いという点で、かなり問題視している。文言を修正するときに、Wordであれば修正の手間がかからないところでも、Excel方眼紙をやられるとレイアウトなどで手を加えなければならない場合もある点は不便ではある。とはいえ、気軽に使えてしまうというのがこの現状を打破する大きな障壁になるんだろうな。
色々と問題視されながらも広く使われているExcel方眼紙だが、その対処にはなかなか時間がかかるだろう。
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