RubyとPythonは、その登場経緯からしばしば比較されるほど、言語仕様が似ていると言われている。Rubyは日本を中心に主にウェブ分野で、Pythonは日本国外を中心に使われていて、日本においては人工知能や機械学習を中心に利用されるようになっている。ここではRubyとPythonについて、軽く書いてみたい。
Pythonはどのような言語か
概要と歴史
Pythonはグイド・ヴァンロッサムが1991年に発表したプログラミング言語で、PHPやPerl、Rubyと共にスクリプト言語に位置する。バージョン1.0が登場したのは1994年で、当初は多言語対応の問題で比較的マイナーな言語に止まっていた。
Pythonの知名度が上がったのは2000年にバージョン2以降で、この段階で多言語対応をはじめとした不足機能の多くが追加した。
バージョン3が登場したのは2008年で、大きな言語仕様の変更が行われたことにより、互換性問題で移行がかなり遅れていたが、近年では新規プロジェクトを中心に、Python 3が使われているそうである。
Pythonの特徴
Pythonは、インデントがブロックの範囲を定義づけるという特徴を含めて、簡潔な記述で開発が行える他、開発者によってコードに変化が出にくいように設計されている。
一方で、開発が積極的に行われていることもあり、ライブラリ群は極めて豊富にあることから、日本国外において人気の言語になっていることがうかがえる。
このこともあり、人工知能や機械学習のライブラリーが含まれていることもあり、それらの分野で注目を浴びているという。
Rubyはどのような言語か
概要と歴史
RubyはPythonに遅れて1993年、Matzことまつもとゆきひろによって開発が開始、1995年に発表されたプログラミング言語で、Pythonと同じくスクリプト言語である。2004年にはデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンによって開発されたウェブアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」が登場して、日本のスタートアップ企業を中心に利用されるようになった。
その登場経緯から日本語の扱いには長けていること、日本語での情報が非常に豊富にあることから、日本で広く使われている。
Rubyの特徴
Rubyは、少ない記述で高度なプログラミングが可能で、書き方において多様性が高いと言われている。また、Pythonと比較して開発支援ツール群はやや強力で、プロジェクト単位で独立してライブラリーを管理しやすいといった設計上親切なところがある。
この特徴とRuby on Railsの強力さから、日本を中心にウェブ分野でよく使われている。
学習を始めるにあたって
すでにプログラミングは目的ではなく、なんらかの目的を達成するための手段にすぎないことから、複数の言語、あるいはフレームワークなどを習得しておくことが求められる。ここでは、比較されがちなRubyとPythonを比較しながら学習を行うことで、どちらも使えるようにするという方法で進めて行きたい。
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