現在ではC言語やC++、Java、PHP、Ruby、Python、Kotlin、Swift、Dartをはじめとしたかなり多岐に渡るプログラミング言語が出ており、用途に応じて使い分けることが多い。今ほどプログラミング言語の種類が豊富ではなかった時代でよく使われた言語の一つにBASIC言語がある。今回はBASIC言語について書いてみたい。
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BASIC言語は、「Beginner’s all-purpose symbolic instruction code」の頭字語からきており、初心者向けのプログラミング言語として作られた。最初に登場したのが1964年で、すでに50年をこえる歴史を持つ古参の言語であるといえる。その後、1970年代から80年代にかけて、当時の8ビットコンピューターの多くと16ビットコンピューターの一部でBASICのインタープリターが導入されているほどに、かつては広く使われていた。
BASIC言語の特徴は世界初の高水準言語であるFORTRANと部分的に似ていると言われており、しばしばFORTRANから元になったと言われている。現在のプログラミング言語と比較して、その仕様は原始的ともいえるものであり、現在のプログラミング言語で使われているオブジェクト指向プログラミングどころか、構造化プログラミングすら言語仕様としてサポートしていないものであった。また、全ての部分に行番号が割り振られているという、現在のプログラミング言語では使われていない特徴もあった。
BASICはあまりにも多くの環境に採用された上に、それぞれのメーカーが独自の拡張を行った結果、環境によって別物と言えるほどのBASICの実装となることも少なくないと言われるほどであった。その中でもBASIC言語の改良・標準化がなされており、現在のBASIC言語の標準であるFull BASICでは構造化プログラミングやスコープの概念が導入されている。また、マイクロソフトでもFull BASICに似た改良を行っており、QuickBASICを経てVisual Basic、Visual Basic .NETに繋がっている。
現在では、BASIC言語にルーツを置く言語としてよく使われているものは、マイクロソフト社が提供しているVisual Basic .NETだろう。Visual Basic .NETは.NET Frameworkをベースにしていることで、本格的なオブジェクト指向言語となっている。また、Microsoft OfficeのマクロとしてはVisual Basic for Applicationsも使われている。
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