AI PCやCopilot+ PCとは一体何か

ここ数年にわたって、AI方面の進歩は著しく、ChatGPTやCopilotをはじめとした様々なAIを用いたサービスが登場、ハードウェアにおいても人工知能を効率よく使うためのチップを搭載したものが増えている。ここ最近ではAI PCやCopilot+ PCといった用語も登場しており、それが一体何かがわからないことも多いだろう。ここではそんなAI PCやCopilot+ PCについて軽く触れてみたい。

AI PCとは

まず、AI PCとは一体何かを説明したい。まず、AI PCは一般的にはAI機能を効率よく動作させるための機能が備わったPCである。その中で2023年12月にインテル社がモバイル向けに提供しているIntel Core Ultraシリーズ(Meteor Lakeアーキテクチャ)でAIアクセラレーター(NPU)を組み込んだものを販売開始したことにあわせ、マイクロソフト社と共同で発表したプラットフォーム要件が挙げられる。

AI PCの要件としては以下の3つが挙げられる。

  • NPUを搭載している
  • Copilotキーがある
  • Copilot in Windowsが使える

2024年7月時点ではAI PCの要件を満たしているPCは基本的にラップトップPCに限られ、デスクトップのCPUではRyzen 8000シリーズの一部モデル以外では基本的にNPUを搭載していない(GPUにAI処理をさせることも可能で、特にNVIDIA GeForceシリーズのCUDAが事実上の標準として扱われている)。

Copilot+ PCとは

次にCopilot+ PCに進む。Copilot+ PCはマイクロソフト社が提唱したAI PCの新基準で、AI PCの後継ともいえる基準である。

Copilot+ PCではWindows 11の最低要件に加えて、以下の要件が加わっている。

  • 1秒間に40兆以上の操作(TOPS)を行えるNPUを搭載していること
  • 16GB以上のDDR5/LPDDR5メモリ
  • 256GB以上のストレージ(SSD/UFS)

この要件を満たしたPCは2024年6月より各メーカーにより販売開始しているが、ローンチ時においてはARMアーキテクチャにあたるSnapdragon X Plus/Eliteに限られている。IntelではLunar Lakeアーキテクチャより、AMDではRyzen AI 300よりCopilot+ PCの要件を満たすCPU/APUが登場する見通しである。

現時点ではCopilot+ PCの要件を満たすPCはラップトップPCに限られ、デスクトップPCでは存在しない。今後はCopilot+ PCの要件を満たしたデスクトップPCが登場する見通しにある。

果たしてAI PCやCopilot+ PCは必要か

現時点ではローカル環境でCopilot AIを積極的に使うようなことでなければ、わざわざAI PCやCopilot+ PCを選ばなければならないということはない。もっとも、AI PCやCopilot+ PCの要件を満たしたPCは一定以上の性能を持っていることが多く、かなりの処理を快適に利用できることが多いため、ひとつの指標として考えておくのもよいといえる。

おわりに

今回は近年話題に上がっているAI PC/Copilot+ PCについて触れてみた。ここ最近のAIが話題に上がることが増えており、今後どうなっていくのか気になっているところである。

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