スマホアプリ開発を始めるには、それに見合ったスペックのPCを選ぶことが重要になる。とりわけ、AndroidならKotlin/Java、iOSならSwift/Objective-Cなどのネイティブアプリの開発では、ビルド処理やエミュレーター/シミュレーターを使った動作確認が多いため、PCの性能が開発効率に大きな影響を及ぼす。
本記事では、ネイティブのスマホアプリ開発に適したPCスペックの目安を紹介して、Windows PCやMacの選び方についても解説したい。
スマホアプリ開発で必要なPCスペック
スマホアプリ開発では、エミュレーター/シミュレーターを動かすために、CPUとメモリが特に重要となる。
最低限必須となるスペック
項目 | 必須スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i5/Ultra 5以上, AMD Ryzen 5以上, Apple Silicon |
メモリー | 16GB以上 (快適に動かすなら32GB以上推奨) |
ストレージ | SSD 512GB以上(XcodeやAndroid Studioの容量も考慮) |
GPU | 基本的には不要だが、ゲーム開発を行う場合は別途検討 |
ディスプレイ | 13インチ以上、Full HD以上推奨 |
OS | iOSアプリ開発ではmacOS必須 / Android開発ではWindows・macOS・GNU/Linuxシステムが利用可能 |
Androidアプリ開発に適したPCスペック
開発環境
- 主要ツール: Android Studio / Gradle
- 言語: Kotlin, Java
- OS: Windows / macOS / GNU/Linuxシステムのいずれか
- 備考: エミュレーター(AVD)を使うための性能が重要
推奨スペック
項目 | 推奨スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7/Ultra 7以上, AMD Ryzen 7以上, Apple Silicon Mac |
メモリー | 16GB以上 (エミュレーターを使う場合は32GB以上推奨) |
ストレージ | SSD 512GB以上 |
GPU | 専用GPUは不要(ゲーム開発ならNVIDIA GeForceシリーズまたはRTXシリーズを推奨) |
おすすめPC例
- Windows
- Dell XPSシリーズ
- Lenovo ThinkPad X1シリーズ
- ASUS ROG Zephyrusシリーズ
- HP Envyシリーズ
- 自作PC
- Mac
- MacBook Air
- MacBook Pro
iOSアプリ開発に適したPCスペック
開発環境
- 主要ツール: Xcode
- 言語: Swift, Objective-C
- OS: macOS
推奨スペック
項目 | 推奨スペック |
---|---|
CPU | Apple Silicon (パフォーマンスを求める場合はPro以上を推奨) |
メモリー | 16GB以上(長期的には32GB以上を推奨) |
ストレージ | SSD 512GB以上 |
GPU | Macの内蔵GPU (ゲーム開発ならMac Studioを検討) |
おすすめMac例
- MacBook Air: 軽量で持ち運びがしやすい。一般的な開発には十分。
- MacBook Pro: より高いパフォーマンスを求める場合や、高負荷な開発作業に向いている。
- Mac Studio: デスクトップMac。ゲーム開発や高度なアプリ開発に向いている。
まとめ
- Androidアプリ開発: Windows, Mac, GNU/Linuxシステムのいずれも使える
- iOSアプリ開発: Macが必要
- 両方やるならMacが適切
- メモリーは最低でも16GB、できれば32GB推奨
- ストレージは512GB以上。1TB以上あれば安心。
- WindowsならIntel Core i5/7またはUltra 5/7以上、もしくはRyzen 5以上。Macなら現行かそれに近いものを推奨。
最後に
これからスマホアプリ開発を始める場合、Macを選べばiOS/Androidアプリの両方を開発できるため、予算に余裕があればMacを選ぶのが最適である。
Androidアプリのみの開発なら、コストパフォーマンスに優れるWindows PCも選択肢に入るだろう。
本記事がスマホアプリ開発をする上でのPC選びの参考になれば幸いである。
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