GNU/Linuxシステムを使うにあたって何が必要か

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NetMarketShareによれば、世界的にはデスクトップ用途として使われているOSのシェアの中でGNU/Linuxシステムは1.5%を占めており、少数派ではあるものの、必ずしも珍しいという訳ではなく、誰もがGNU/Linuxシステムに触れる可能性があるだろう ((AndroidもLinuxカーネルが採用されているが、GNUのコンポーネントから成り立っている訳ではないので、GNU/Linuxシステムではない(cf. GNU/Linux FAQ by Richard Stallman#Are there complete Linux systems [sic] without GNU?) )) ここでは、GNU/Linuxシステムを使うにあたって何を準備すればいいのか書いてみたい。

まず、当然のことながら、最低でも1台はPCは必要である。だって、GNU/Linuxシステムを使うにはハードウェアが無ければ話にならないからである。なお、これは、今使っているPCでも問題ない場合がある。なお、どういう風にGNU/Linuxシステムを使いたいかどうかによって、準備するものがかわってくる。

仮想化

この方法は現在使っているPCに、既存のOSはそのままに、その中であたかも別のPCが作られたかのように振る舞う方法、つまり仮想化を使った方法である。この方法のメリットは、既存の環境はそのままに、OSを切り替えるたびの再起動が不要になり、場合によってはOS間あるいはホスト ((現在ハードから直接起動しているOS)) ・ゲスト ((仮想化された環境で起動しているOS)) 間の通信が可能になり、データのやり取りが容易に行える点が大きい。しかしながら、かなりのマシンパワーを必要とする ((少なくともデュアルコア以上のCPUで、4GB以上のメモリー、可能であれば8GBのメモリーは欲しいところ)) 点と、動作速度が遅くなり、ゲーム用途にはあまり向かないのが要注意である ((ウェブブラウジングやメール、オフィスソフト程度であればそれなりに快適に使える)) 。

デュアルブート

この方法は現在使っているPCに、別のOSをインストールして、OSを切り替える際は再起動するという方法である。この方法のメリットは仮想化とは違って直接OSが起動する形態となり、動作速度が早いことである。ゲーム用途など、マシンパワーを必要とするのであればこの方法が好ましい。デメリットは、現在使っているPCにディスク領域を確保しなければならず、そのためにパーティションを分割しなければならず、インストール時にデータが壊れる可能性があることと、OS間でデータのやり取りをする際に問題となる可能性があること ((ファイルシステムの違いから、データやり取り用の領域が別途が必要になることがある)) 、また、OS切り替え時の時間がかかることである。

専用PCを購入する

この方法はGNU/Linuxシステムに使用するため専用のPCを購入する方法である ((新品か中古かは問わない)) 。この方法は直接OSが走るため動作速度が早く、なおかつ既存の環境への影響が全くないというメリットが大きい。しかしながら、別途端末を買う関係上、(ハードウェアにもよるが)コストがかさむこと、データのやり取りでどうするのかが問題となる可能性がある点に注意が必要である。

また、インストールするディストリビューションによっては、以下が必要になることもある ((全部必要になることはおそらく無いが、仮想化以外の方法であれば1つ以上は必要になる可能性は高い))

  • CD-RまたはDVD-R
  • USBメモリー
  • CD-R/DVD-R書き込み可能なディスクドライブ
  • ISO形式あるいはUSBイメージの書き込み可能なライティングソフト

以上の通りであるが、ある程度PCに関する知識があれば準備はそこまで難しいわけではないだろう。自分がどういう使い方をしたいのかを考えてそれに合わせた方法を選ぶと良いだろう。

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