Androidフィーチャーフォンは何のためにあるのか?

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auから販売されたAQUOS K SHF31が鏑矢となって、auとドコモの二社がAndroidを搭載したフィーチャーフォンを発表するという事態となっている。いわゆる「ガラホ」と呼ばれるものである ((「ガラスマ」と混同しないように要注意。)) 。これらは基本的にはスマートフォン向けのOSとして採用されているAndroidを搭載しているものの、基本的な操作は従来のフィーチャーフォン、いわゆるガラケーと極力合わせるように作られたものといえそうだ。

Androidを搭載したフィーチャーフォンが登場した背景には、以下の要因があると考えられる。

  • スマートフォン市場の拡大に伴って、フィーチャーフォンの市場は縮小、採算性などの問題からキャリア・メーカー共にスマートフォンへ完全移行させたい
  • フィーチャーフォンの操作性に慣れ親しんでおり、スマートフォンへの移行を渋るユーザーが少なくない
  • フォーチャーフォン・スマートフォンの両方の製造はコストがかかるが、Androidに移行することで一部のパーツを共有化できることである程度製造コストは削減できる
  • 段階的にスマートフォンに完全に移行させるためのステップとして提供している可能性

個人的に考えられるのは以上のとおりである。

とりわけ、ドコモではiモード/iアプリ、auではezWeb/ezアプリが使えなくなっている、なおかつGoogle Playが現状では使えないということを考えれば、従来のフィーチャーフォン、いわゆるガラケーというよりかは、携帯電話とウェブ端末、あとは一部の情報端末にとしての機能に特化したような立ち位置となっている。

現状のAndroidフィーチャーフォンでは操作性はともかく、従来のガラケーの資産を切り捨てたような形になっているような状態となっており、かつスマートフォンとしての機能も持っているとは言い難い状況だが、将来的には以下のようになることが考えられる。

  • Androidフィーチャーフォン上でiモード/iアプリ、あるいはezWeb/ezアプリが使えるようになる
  • Google Play対応およびタッチパネルの対応など、本格的にスマートフォン化する

個人的には前者は考え難い。現状でさえアプリ開発者は表現力および使える機能などで優れるiOSやAndroidに完全にシフトしているのに、フィーチャーフォン向けのアプリを今更開発するなどコストがかかるなどの問題から割に合わないからだ。

後者については、現状のフィーチャーフォンの操作性、画面サイズなどの問題から課題が残るものの、OSとしてはすでに共通化されているため、比較的早い段階で実現できる可能性がある上、スマートフォンへの移行という意味でも望まれる選択肢として考えられる。

今回登場したAndroidフィーチャーフォン、いわゆるガラホは従来のガラケー利用者の求めているものとはかけ離れた存在となっている可能性があり、かといってスマートフォンとしても中途半端な存在となっており、需要あるいは存在意義には疑問はあるものの、今後の動向が未知数である以上、注視が必要であるとは考えている。

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