Linuxディストリビューションを選ぶ (2)

注意: この記事は1年以上前に掲載されたものです。情報が古い場合がありますのでお気を付け下さい。

Linuxディストリビューションを選ぶでは挙げなかったディストリビューションのいくつかの特徴を説明してみたい。

Maegia
DistroWatchによれば、本記事投稿時点でMint、Ubuntu、Debianに次いで人気のあるディストリビューションである。Mandrivaから派生したディストリビューションで、urpmiというパッケージマネージャーを採用し、比較的メンテナンスが容易ということが特徴といわれている。日本での知名度は高いとは言えず、日本語で書かれた情報が少ないのが難点か。

Fedora
Red Hat Linuxの後継ディストリビューションのひとつ ((もう一つの後継ディストリビューションがRed Hat Enterprise Linux}} で、主にコミュニティーが中心となって開発が進められている。GNOMEやカーネルなどのソフトウェアについて、新しいバージョンのものを取り入れる傾向が強く、新しい機能を他のディストリビューションと比較して比較的早く体験できるのが特徴。その分、安定性は低いと言われていることと、リリースサイクルの関係から、サポート期間が短いのが難点。

Scientific Linux
Red Hat Enterprise LinuxおよびCentOSから派生したディストリビューションで、フェルミ国立加速器研究所やCERNによって開発が進められている。基本的にはRHELおよびそのクローンと同じような感覚で利用できる。その名の通り、学術用途(特に原子力分野)で使われるようなパッケージが追加されている。一時期CentOSの新バージョンのリリースが遅れていたことがあり、それの代替として注目が集められたことがある。

Slackware
Linuxディストリビューションの中ではDebian、Red Hatと並んだ古参のひとつ。パッケージ管理が他のディストリビューションと比較してきわめてシンプルで、tarballが採用されている。各種ソフトウェアのカスタマイズも最小限に抑えられているのが特徴で、Linuxについて本気で学習したい、あるいはLinuxに熟知した人がサーバー用途などで利用するには好ましいか。初心者が使うには敷居が高い。

Gentoo
FreeBSDのPortsから影響を受けたPortageを用いて、ソースコードからビルドしてパッケージをインストールするのが特徴。設定さえ上手く行けば自分のマシンにマッチした環境で走らせられるが、ビルドシステムなどの知識が必要であり、なおかつ自分が使っているマシンに関する知識も必要。さらにインストーラーが無く、コマンドラインを使ってインストールしなければならないため、インストールの難易度は極めて高く、初心者には全く勧められない。一度インストールできればシステムの更新は他のディストリビューションと比較するとメンテナンス性は優れているといわれている。

タイトルとURLをコピーしました