カノニカル社は、Ubuntuの時期リリース「Ubuntu 17.10 Artful Aardvark」を2017年10月19日にリリースする予定にある。このバージョンではその次のバージョン18.04 LTSに先立つものとなるようである。
Ubuntu 17.10では、デフォルトのユーザーインターフェースとして、11.04以来使われていた「Unity」から、RHELクローンをはじめとしたディストリビューションで採用されている「GNOME」に変更される。これは、実質的にはUbuntuが2011年にUnityを採用した時に登場した「Ubuntu GNOME」が公式の「Ubuntu」としてリリースされるというような状態と言えるかもしれない。
Unityというと、今日ではゲームエンジンを連想するかもしれないが、ここではユーザーインターフェースを指すので気をつけてもらいたい。
さて、Unityは、2011の導入以来、Ubuntuで使われ続けていたが、その操作性は独特で、既存のユーザーからかなり批判されていたという。それが影響してか、Ubuntuからそのさらなる派生のLinux Mintに流れるという事態が発生した原因の一つではと言われることもある。
この問題もあって、ユーザーインターフェースが変更されることとなったが、個人的にはこれはこれで懸念も否定できない。
ユーザーインターフェースの変更は、操作性が大幅に変わるということであり、インターフェースの変更先であるGNOME 3を使っているユーザーであれば問題ないのだが、Unityを使い続けていたユーザーにとっては新しく操作を覚え直さなければならない可能性があるということもあり、その点で足かせになるのではないかと考えている ((もっとも、ある程度コンピューターの扱いを応用できる利用者が多いということもあり、その点はあまり問題にならないのかもしれないが)) 。
とはいえ、Ubuntuでも、ディストリビューションとして大きな節目となりそうではある。
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