最近ソフトウェアの品質管理に考える

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最近、ソフトウェアの品質管理(特にバグ管理など)が甘くなっている、あるいは難しくなっている印象を感じる。当方の場合はOutlook for Mac 2016でハングアップ多発の致命的なバグ ((cf: Outlook 2016 for Macの致命的な不具合 (追記あり))) に遭遇したばかりだが、OpenSSLであったハートブリードバグといい、あってはいけないようなレベルのバグをよく目にするような印象がある。

インターネットが普及するまではなんらかのバグがあった場合、修正プログラムを配布するのにフロッピーディスクやCD-ROMなどのメディアを使って配布しなければならなかった。これは、手間がかかる上に費用もかかるため、今日のように簡単に修正プログラムを配布できるような状態ではなかった。

そのため、今日と比較するとバグが残っている状態でリリースして、次々と修正プログラムを配布するという方法が使えない。そのため、リリースする前に徹底的にデバッグをかける必要性が高かった。それもデバッガをはじめとした開発環境は今日と比較すると貧弱での状態で行っていた。

なお、WindowsにおいてはWindows 98からWindows Updateとしてソフトウェアのアップデートが行えるようになったが、ダイヤルアップ接続や定額制を利用していないISDNなどでは通信費用との兼ね合いからあまり頻繁にオンラインでのアップデートは行えるような状態とは言い難かった。

その後、XP時代あたりからブロードバンド及び定額課金が普及するようになり、オンラインの修正プログラムの配布が容易になった。

それもあってか、ある程度(深刻なものも含めて)バグがあってもとりあえずリリースして、後から修正プログラムを配布すればいいようなイメージが広まったのではと考えている。それがソフトウェアの品質管理が甘くなったように感じられる原因ではと考えている。

また、ブロードバンドの普及が影響してか、OSのアップデートも頻繁に行われるようになり、その修正に対応する必要性もかなり高まっている。そういう意味では新しいOSでも使えるのかどうかを確認しなければならず、品質管理の難しさを感じさせられる。

いずれにしても、ユーザーが快適に使えるようなソフトウェアになるように心がけてほしいものであるが・・・。

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